同期タスクの詳細オプション
Salesforceで同期タスクを設定する際に、次のソースとターゲットの詳細オプションを使用できます。
Salesforceの詳細オプション | 説明 |
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ターゲットに対するNULL更新を許可 | Salesforceターゲットのみ。NULL値でターゲットの既存の値を置き換えることができるかどうかを指定します。NULL値でターゲットの既存の値を置き換えることができるようにする場合はTrueを選択します。 デフォルトはFalseです。 |
Salesforce API | Salesforceのソースデータまたはターゲットデータの処理に使用するAPI。次のいずれかのオプションを選択します。 - - 標準API。Salesforce標準APIを使用して、Salesforceデータを処理します。
- - Bulk API.Salesforce Bulk APIを使用してSalesforceデータを処理します。
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ターゲットバッチサイズ | (標準APIを使用してSalesforceターゲットをロードする場合) Salesforceターゲットに書き込む各クエリに含めるレコードの最大数。1から200までの範囲で数値を入力します。 特定の行に対する複数のupsertを同じクエリで処理するには、バッチサイズを1に設定します。 デフォルトは200です。 |
成功ファイルの作成 | (標準APIを使用してSalesforceターゲットをロードする場合) 標準APIタスクの成功ファイルを作成します。 |
割り当てルールの選択 | 標準APIを使用して、SalesforceのCase、Lead、またはAccountのターゲットオブジェクトにロードする場合。 レコードを挿入、更新、またはアップサートする場合にレコードの属性を再割り当てするための割り当てルール: - - なし。割り当てルールを使用しないことを選択します。デフォルトは[なし]です。
- - デフォルト。組織のデフォルトの割り当てルールセットを使用することを選択します。
- - カスタム。CaseオブジェクトとLeadオブジェクトにのみ適用されます。カスタム割り当てルールを指定して使用することを選択します。
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バルクジョブを監視する | Bulk APIを使用してSalesforceターゲットにロードする場合。 Bulk APIジョブを監視して、バッチごとに正確なセッション統計を提供します。Bulk APIエラーファイルを生成し、Salesforce Bulk APIが提供する情報に基づいて、行レベルの詳細を書き込みます。 監視しない場合は、バッチ処理に関する情報が[すべてのジョブ]ページとセッションログに書き込まれず、成功ファイルとエラーファイルが作成されません。 監視するには、別のBulk API呼び出しが必要です。 |
成功ファイルの作成 | 監視を有効にした状態で、Bulk APIを使用してSalesforceターゲットにロードする場合。 成功ファイルを作成し、Salesforce Bulk APIが提供する情報に基づいて、行レベルの詳細を書き込みます。 |
シリアルモードを有効にする | Bulk APIを使用してSalesforceターゲットにロードする場合。 Salesforceでは、Bulk APIのバッチをターゲットに逐次ロードします。デフォルトでは、SalesforceはBulk APIバッチを並列にロードします。 |
物理削除を有効にする | 削除タスク操作でBulk APIを使用してSalesforceターゲットにロードする場合。 ターゲット行を完全に削除します。削除した行をリカバリすることはできません。 |
PKチャンクを有効にする | Bulk APIを使用するとき、Salesforceソースから抽出するために使用します。 プライマリキーチャンクを有効にして、大きいデータセットから抽出するときのパフォーマンスを改善します。 SalesforceはレコードIDに基づいてデータセットを多くのチャンクに分割し、複数のクエリを作成してデータを抽出し、結果を組み合わせます。 Salesforceでは、カスタムオブジェクトおよび特定の標準オブジェクトのプライマリキーチャンクがサポートされています。プライマリキーチャンクについてサポートされるオブジェクトの詳細については、Salesforceマニュアルを参照してください。 |
PKチャンクサイズ | チャンクのレコードの数。 デフォルトは100,000です。最大値は250,000です。 [PKチャンクを有効にする]を選択した場合に限り適用可能です。 |
PKチャンクのstartRow ID | データセットのチャンクを始めるレコードID。 デフォルトでは、Salesforceは最初のレコードからチャンクを適用します。 [PKチャンクを有効にする]を選択した場合に限り適用可能です。 |
PKチャンクの親オブジェクト | 該当なし。 |
Salesforce標準API
Salesforce標準APIを使用すると、データをSalesforceソースから読み取ってデータをSalesforceターゲットに書き込むことができます。通常の量のSalesforceデータを処理して、標準APIロードの結果で標準的なレポートを作成するには、標準APIを使用します。
標準APIのターゲットバッチサイズ
Salesforce標準APIを使用してSalesforceターゲットに書き込みを行うときには、Salesforceへのデータの書き込みに使用するターゲットバッチサイズを設定できます。
ターゲットバッチサイズにより、各クエリに含めてSalesforceターゲットに書き込むレコードの最大数が決まります。Salesforceでは、クエリごとに最大200個のレコードが許可されます。200より大きい値を入力した場合は、各クエリに200行が含まれます。デフォルトは200です。
1回のクエリで同じ行を複数回更新することはできないため、更新/挿入ではバッチサイズを小さくすることがあります。特定の行に対する複数の更新/挿入を同じクエリで処理するには、バッチサイズを1に設定します。
Salesforceでは、24時間に実行できるクエリの数が制限されます。
標準APIの成功ファイルとエラーファイル
Salesforce標準APIを使用してSalesforceターゲットに書き込みを行うと、同期タスクではデフォルトでSalesforceエラーファイルが作成されます。Salesforce成功ファイルを作成するように、タスクを設定できます。2つのSalesforce成功ファイル(UTCタイムスタンプを使用したファイルとSecure Agentのローカルタイムスタンプを使用したファイル)を生成できます。
Salesforce成功ファイルには、正常に処理された行ごとに1行が含まれます。各行には、行ID、データ、および作成、更新、更新/挿入、削除のうちいずれかのタスク操作が含まれます。操作をロールバックする必要が生じた場合は、成功ファイルを使用して、作成された行を追跡します。
Salesforceエラーファイルには、ターゲットに書き込まれない行ごとに1行が含まれます。エラーファイルには、各データエラーのエントリが含まれます。ログの各エントリには、レコードのすべてのフィールドの値とエラーメッセージが含まれます。Salesforceのターゲットにレコードがロードされなかった理由を理解するには、このファイルを使用します。
以下の表に、標準APIの成功ファイルおよびエラーファイルの場所と命名規則を示します。
ファイルタイプ | 場所 | 命名規則 |
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標準API成功ファイル | <Secure Agentのインストールディレクトリ>\apps\Data_Integration_Server\data\success | s_dss_<TaskID>_TimeStamp_standard_success.csv |
標準APIエラーファイル | <Secure Agentのインストールディレクトリ>\apps\Data_Integration_Server\data\error | s_dss_<TaskID>_TimeStamp_standard_error.csv |
Secure Agentのローカルタイムスタンプを使用して成功ファイルを生成するには、次の手順を実行します。
- 1同期タスクウィザードの[スケジュール]ページに移動します。
- 2[詳細Salesforceオプション]領域の[Salesforce API]で[標準API]を選択します。
- 3[成功ファイルの作成]を選択します。
- 4変更を保存します。
UTCタイムスタンプを使用して追加の成功ファイルを生成するには、次の手順を実行します。
- 1同期タスクウィザードの[スケジュール]ページに移動します。
- 2[詳細Salesforceオプション]領域の[Salesforce API]で[標準API]を選択します。
- 3[成功ファイルの作成]を選択します。
- 4変更を保存します。
- 5管理者>[ランタイム環境]をクリックして、エージェントを選択します。
- 6[編集]をクリックします。
- 7[システム構成の詳細]の[タイプ]で[DTM]を選択します。
- 8[JVMOption1]を[-DSFDCCreateSuccessErrorFileFromParams=true]に設定します。
- 9[保存]をクリックして変更内容を保存します。
Salesforce Bulk API
Salesforce Bulk APIを使用すると、Salesforceソースからデータを読み取り、Salesforceターゲットにデータを書き込むことができます。Bulk APIを使用して、最小限の数のAPI呼び出しを生成しながら、大量のSalesforceデータを処理します。
Salesforce Bulk APIを使用する場合、各バッチのサイズはSalesforceによって10MBのデータまたはCSV形式の10,000件のレコードに制限されます。例えば、1,000万レコードを読み取る場合、レコードは1,000個のバッチに分割され、各バッチには10,000件のレコードが含まれます。10,000件のレコードのサイズが10MBを超える場合、バッチはレコード数ではなくサイズに基づいて分割されます。
同期タスクによってバッチが作成される際に、テキストを囲む引用符の追加など、データの書式を設定するために必要な文字が追加されます。
Bulk APIを使用してSalesforceターゲットに書き込みが行われるジョブは監視できます。Bulk APIターゲットジョブを監視する場合、同期タスクによって行レベルの情報の成功ファイルとエラーファイルが作成されます。また、同期タスクでバッチを同時にロードするか、順次ロードすることもできます。
一括ジョブを監視する
Bulk APIを使用してSalesforceターゲットに書き込みを行うときは、タスクの監視を有効にします。監視を有効にすると、同期タスクにより、Salesforceサービスから各バッチのステータスが要求されます。同期タスクは、すべてのバッチが終了するまで10秒間隔で要求を繰り返します。Salesforceサービスからの応答は、同期タスクによって[すべてのジョブ]ページおよびセッションログに書き込まれます。監視を有効にすると、同期タスクにより、Bulk APIエラーファイルも生成されます。
デフォルトでは、同期タスクでBulk APIジョブの監視が許可されます。タスクは、監視せずに実行するよう設定できます。監視しない場合、[すべてのジョブ]ページとセッションログにはバッチの作成に関する情報が含まれますが、バッチ処理に関する詳細や正確なジョブ統計は含まれません。
注: Bulk APIジョブを監視すると、同期タスクでは追加のAPI呼び出しが実行されます。同期タスクが行うAPI呼び出しの数を減らすには、ジョブを監視しない設定にします。バッチ処理の詳細については、セッションログのジョブIDとバッチIDを使用してSalesforce統計情報にアクセスします。
Bulk APIの成功ファイルとエラーファイル
Bulk APIターゲットジョブを監視する場合、同期タスクにより、Bulk APIエラーファイルがデフォルトで生成されます。Bulk API成功ファイルを作成するように、タスクを設定できます。成功ファイルおよびエラーファイルは、Salesforceサービスが提供する行レベルの詳細を含むCSVファイルです。
Bulk API成功ファイルとエラーファイルには、ジョブID、バッチID、ID、成功、作成、エラーメッセージ情報が含まれています。
以下の表に、Bulk APIの成功ファイルおよびエラーファイルの場所と命名規則を示します。
ファイルタイプ | 場所 | 命名規則 |
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Bulk API成功ファイル | <Secure Agentのインストールディレクトリ>\apps\Data_Integration_Server\data\success | s_dss_<TaskID>_TimeStamp_bulk_success.csv |
Bulk APIエラーファイル | <Secure Agentのインストールディレクトリ>\apps\Data_Integration_Server\data\error | s_dss_<TaskID>_TimeStamp_bulk_error.csv |
成功ファイルを生成するには、次の手順を実行します。
- 1同期タスクウィザードの[スケジュール]ページに移動します。
- 2[詳細Salesforceオプション]領域の[Salesforce API]で[Bulk API]を選択します。
- 3[バルクジョブを監視する]を選択します。
- 4[成功ファイルの作成]を選択します。
- 5変更を保存します。
シリアルモードを有効にする
Bulk APIを使用してデータをSalesforceにロードするときに、パラレルロードまたはシリアルロードを実行するようにタスクを設定できます。デフォルトでは、パラレルロードが実行されます。
パラレルロードでは、Salesforceにより複数のバッチが同時にターゲットに書き込まれます。Salesforceは、可能なときに各バッチを処理します。シリアルロードでは、Salesforceが受信した順でバッチがターゲットに書き込まれます。各バッチのコンテンツ全体を処理した後で、次のバッチが処理されます。
特定の順序でターゲットにロードする必要がない場合は、パラレルロードを使用してパフォーマンスを向上させます。更新/挿入ロード時など、ターゲットでのロード順序を保持する場合は、シリアルロードを使用します。
物理削除
Bulk APIを使用する場合は、Salesforceターゲットからデータを完全に削除するようにタスクを設定できます。
Bulk APIタスクを使用してSalesforceターゲットからデータを削除すると、同期タスクにより、削除した行がごみ箱にコピーされます。削除されたデータは一定時間内は回復できますが、これにはハードディスクからのスペースがさらに必要となります。
物理削除を使用すると、同期タスクではごみ箱がバイパスされます。物理削除オプションを使用してデータを削除した場合、そのデータをリカバリすることはできません。
プライマリキーチャンクの有効化
大きなテーブルからデータを抽出するときは、プライマリキーチャンクを有効にしてパフォーマンスを向上させます。
Bulk APIを使用してデータをSalesforceから抽出するときに、プライマリキーチャンクを有効にすることができます。デフォルトでは、Bulk APIではプライマリキーチャンクは使用されません。
プライマリキーチャンクを有効にすると、Bulk APIではレコードIDに基づいてデータセットが複数のチャンクに分割され、チャンクごとに抽出クエリが作成されます。すべての抽出クエリが完了すると、Bulk APIはデータを結合します。
Salesforceでは、カスタムオブジェクトと特定の標準オブジェクトでプライマリキーチャンクがサポートされます。プライマリキーチャンクをサポートするオブジェクトの詳細については、Salesforceのマニュアルを参照してください。
注: プライマリキーチャンクは、Salesforce接続でSalesforce APIのバージョン32以降が使用されている場合に有効化できます。デフォルトのチャンクサイズは100000です。