前提条件
SAP BW接続を使用する前に、SAP管理者は特定の前提条件のタスクを実行してSecure AgentマシンとSAPシステムを設定する必要があります。
また、SAP BWデータを処理するには、必要なライセンスがSAPシステムで有効になっているかどうかを確認する必要があります。
SAPライブラリのダウンロードと設定
SAP BWオブジェクトからデータの読み取りを行うには、Secure AgentマシンにSAP JCoライブラリをダウンロードして設定する必要があります。ライブラリのダウンロードで問題が発生した場合は、SAPカスタマサポートにお問い合わせください。
- 1SAP Support Portalに移動し、[ソフトウェアのダウンロード]をクリックします。
- 2Secure Agentを実行しているマシンのオペレーティングシステムに基づいて、最新バージョンの64ビットSAP JCoライブラリをダウンロードします。
オペレーティングシステム | SAP JCoライブラリ |
---|
Windows | - - sapjco3.jar
- - sapjco3.dll
|
Linux | - - sapjco3.jar
- - libsapjco3.so
|
- 3次のディレクトリにJCoライブラリをコピーします。
<Informatica Secure Agent installation directory>\apps\Data_Integration_Server\ext\deploy_to_main\bin\rdtm-extra\tpl\sap
存在しない場合は、deploy_to_main\bin\rdtm-extra\tpl\sapディレクトリを作成します。
- 4Informatica Intelligent Cloud Servicesにログインし、Secure AgentのJAVA_LIBSプロパティを設定します。
- a[Administrator] > [ランタイム環境]の順に選択します。
- b[ランタイム環境]をクリックして、[ランタイム環境]ページにアクセスします。
- cエージェント名の左側で、[Secure Agentの編集]をクリックします。
- d[サービス]リストから、[データ統合サーバー]を選択します。
- e[タイプ]リストから、[Tomcat JRE]を選択します。
- fSecure Agentを実行しているマシンのオペレーティングシステムに基づいて、JAVA_LIBS値を入力します。
オペレーティングシステム | 値 |
---|
Windows | ..\bin\rdtm-extra\tpl\sap\sapjco3.jar;..\bin\rdtm\javalib\sap\sap-adapter-common.jar |
Linux | ../bin/rdtm-extra/tpl/sap/sapjco3.jar:../bin/rdtm/javalib/sap/sap-adapter-common.jar |
警告: テーブルから値を直接コピーすると、値のハイフン(-)が誤ってコピーされることがあります。値をテキストエディタにコピーし、コピーした値が破損していないことを確認します。
- g[保存]をクリックします。
- 5JAVA_LIBS値を保存した後に、Secure AgentのJVMClassPathプロパティを設定します。
- a[サービス]リストから、[データ統合サーバー]を選択します。
- b[タイプ]リストで、[DTM]を選択します。
- cSecure Agentを実行しているマシンのオペレーティングシステムに基づいて、JVMClassPath値を入力します。
オペレーティングシステム | 値 |
---|
Windows | pmserversdk.jar;..\..\bin\rdtm-extra\tpl\sap\sapjco3.jar;..\..\bin\rdtm\javalib\sap\sap-adapter-common.jar |
Linux | pmserversdk.jar:../../bin/rdtm-extra/tpl/sap/sapjco3.jar:../../bin/rdtm/javalib/sap/sap-adapter-common.jar |
警告: テーブルから値を直接コピーすると、値のハイフン(-)が誤ってコピーされることがあります。値をテキストエディタにコピーし、コピーした値が破損していないことを確認します。
- d[保存]をクリックします。
- eSecure Agentをインストールしたすべてのマシンで手順2 – 5を繰り返します。
- 6Secure Agentを再起動します。
SAPユーザー権限の設定
SAPシステムでSAPユーザー権限を設定し、InfoCubes、InfoSets、MultiProviders、およびDataStoreオブジェクトなどのSAP BWオブジェクトにアクセスし、読み取りを行います。
次の表に、SAP BWにアクセスしてデータの読み取りを行うためのユーザー権限の設定に必要な権限オブジェクト、フィールド、および値を示します。
権限オブジェクト | フィールド | 値 |
---|
S_RFC | RFC_TYPE | FUNC、FUGR |
RFC_NAME | /INFADI/BWRDR、/INFADI/ZTEST_COMMUNICATION、BAPI_CUBE_GETLIST、DDIF_FIELDINFO_GET、BAPI_IOBJ_GETDETAIL、RFCPING、RFC_GET_FUNCTION_INTERFACE、RSAB、SYST |
ACTVT | 16 |
S_BTCH_JOB | JOBACTION | RELE |
JOBGROUP | * |
S_RS_ADMWB | RSADMWBOBJ | データの読み取りを行うAdministrator Workbenchオブジェクト名を指定します。 Administrator Workbenchオブジェクトの詳細については、SAPのドキュメントを参照してください。 |
ACTVT | 3 |
S_RS_ICUBE | RSINFOAREA | アクセスするインフォエリア名を入力します。 インフォエリアの詳細については、SAPのドキュメントを参照してください。 |
RSINFOCUBE | アクセスするインフォキューブオブジェクト名を指定します。 インフォキューブの詳細については、SAPのドキュメントを参照してください。 |
RSIRSICUBEOBJ | DEFINITION、DATA、UPDATERULE |
ACTVT | 3 |
また、次の権限オブジェクトを追加して、SAP BWにアクセスしてデータの読み取りを行うためのユーザー権限を設定することもできます。
- •BAPI_ODSO_GETLISTおよびBAPI_ISET_GETLISTオプションのRFCオブジェクトを持つS_RFC権限オブジェクト。
- •アクティビティ値ACTVT=3を持つS_RS_ISETおよびS_RS_ODSO権限オブジェクト。
これらのオブジェクトとその使用方法の詳細については、「
SAP user authorizations」を参照してください。
SAP BWへのトランスポートファイルのインストール
Unicode SAPシステムのSAP BWオブジェクトからデータの読み取りを行うには、SAP BWトランスポートファイルをSecure AgentディレクトリからSAPシステムにインストールします。トランスポートファイルは、SAP NetWeaver BWバージョン7. xに対応しています。
トランスポートファイルをインストールするための前提条件
SAP BWトランスポートをインストールする前に、次の前提条件のタスクを必ず実行してください。
- •SAPマシンにインストールしたトランスポートファイルが最新のものであることを確認します。次のディレクトリから最新のトランスポートファイルを取得します:
<Informatica Secure Agent installation directory>\downloads\package-bwreader.<Latest version>\package\rdtm\sap-transport\SAPBWReader
- •本番システムにトランスポートをインストールする前に、開発システムにトランスポートをインストールしてテストしてください。
トランスポートファイルのインストール
SAP BWトランスポートファイルをインストールするには、次のタスクを実行します。
- 1トランスポートファイルは、Secure Agentマシンの次のディレクトリにあります:
<Informatica Secure Agent installation directory>\downloads\package-bwreader.<Latest version>\package\rdtm\sap-transport\SAPBWReader
- 2アクセスする各SAPマシンのSAPトランスポート管理ディレクトリにあるCofileディレクトリに、cofileトランスポートファイルをコピーします。
cofileトランスポートファイルでは、RUN_BWRDR_K<number>.g00命名規則を使用します。
- 3ファイル名から「RUN_BWRDR_」を削除して、cofileの名前を変更します。例えば、RUN_BWRDR_K900723.g00という名前のcofileトランスポートファイルの場合、ファイル名をK900723.g00に変更します。
- 4アクセスする各SAPマシンのSAPトランスポート管理ディレクトリにあるDataディレクトリにデータトランスポートファイルをコピーします。
データトランスポートファイルでは、RUN_BWRDR_R<number>.g00命名規則を使用します。
- 5ファイル名から「RUN_BWRDR_」を削除して、ファイルの名前を変更します。
例えば、RUN_BWRDR_R900723.g00という名前のデータトランスポートファイルの場合、ファイル名をR900723.g00に変更します。
- 6STMSでトランスポートをSAPにインポートするには、[補足] > [その他の依頼] > [追加]をクリックし、トランスポート要求をシステムキューに追加します。
- 7[インポートキューに移送依頼追加]ダイアログボックスに、cofileトランスポートの要求番号を入力します。
要求番号は、名前変更されたcofileの順番をg00K<number>のように反転させたものです
例えば、K900723.g00と名前変更されたcofileトランスポートファイルの場合、要求番号として「g00K900723」と入力します。
- 8インポートキューの要求領域で、追加したトランスポート要求番号を選択し、[インポート]をクリックします。