Amazon S3ターゲット
Amazon S3オブジェクトは、 同期 タスク、マッピング、または マッピング タスク内の単一のターゲットとして使用できます。
入力ソースに基づいて、Amazon S3ターゲットを作成することもできます。詳細ターゲットプロパティを設定するときに、Amazon S3固有のプロパティを設定します。マッピングにフラットファイルまたはAmazon S3ターゲットが含まれる場合、既存のターゲットを使用するか、実行時に新しいターゲットを作成するかを選択できます。
Amazon S3ターゲットのクライアントサイド暗号化
クライアントサイド暗号化は、データをAmazon S3サーバーに送信する前にデータを暗号化する方法です。
Amazon S3ターゲットに対してクライアントサイド暗号化を有効にすると、Secure Agentはソースからデータを取得し、そのデータを暗号化してからAmazon S3バケットに書き込みます。
クライアントサイド暗号化を有効にするには、接続プロパティでマスタ対称キーまたは顧客マスタキーを指定し、詳細ターゲットプロパティで[クライアント側の暗号化]オプションを選択する必要があります。Secure Agentは、マスタ対称キーまたは顧客マスタキーを使用してデータを暗号化します。
分散カラム
1つのソースから、複数ファイルをAmazon S3ターゲットに書き込むことができます。 [分散カラム] オプションを、詳細ターゲットプロパティで設定します。
1つのカラム名を [分散カラム] フィールドで指定して、実行時に複数のターゲットファイルを作成できます。カラム名を指定すると、Secure Agentは、 [分散カラム]で指定したカラム値に基づいてカラムに複数のターゲットファイルを作成します。
各ターゲットファイル名には、 [分散カラム] の値が次の形式で付加されます。
<Target_fileName>+_+<分散カラムの値>+<ファイル拡張子>
各ターゲットファイルには、 [分散カラム] フィールドで指定したカラムを含む、テーブルのすべてのカラムが含まれます。
例えば、ターゲットファイルの名前は Region.csvになり、 値としてNorth AmericaとSouth Americaが含まれます。 [分散カラム] フィールドの値に基づいて次のターゲットファイルが作成されます。
Region_North America.csv Region_South America.csv
2つのカラム名を [分散カラム] フィールドに指定することはできません。ターゲットフィールドのカラムに存在しないカラム名を指定すると、タスクが失敗します。
特殊文字を含む値を持つカラムを [分散カラム] フィールドに指定した場合、対応するオペレーティングシステムでその特殊文字がサポートされていないと、Secure Agentはターゲットファイルの作成に失敗します。
例えば、カラムに次の形式の日付値が含まれていると、Secure Agentはターゲットファイルを作成できません。 YYYY/MM/DD
オブジェクトタグ
Amazon S3バケットに保存されているオブジェクトにタグを追加できます。各タグには、キー値のペアが含まれます。
オブジェクトにタグを付けると、ストレージの分類に役立ちます。オブジェクトタグの追加は、詳細ターゲットプロパティの[オブジェクトタグ]フィールドで行うことができます。Key=Value形式でオブジェクトタグを入力します。また、次の形式を使って、複数のオブジェクトタグを入力することもできます。
Key1=Value1
Key2=Value2
キー値のペアを入力するか、キー値のペアを含むファイルパスを指定することができます。例えば、ファイルパスをC:\object\tags.txt形式で指定できます。Secure Agentがインストールされている任意のファイルパスを指定できます。
Amazon S3バケットに新しいオブジェクトをアップロードするときに、新しいオブジェクトにタグを追加したり、既存のオブジェクトにタグを追加したりできます。Secure Agentが、Amazon S3バケット内のタグが含まれるファイルをオーバーライドした場合、そのタグは保持されません。オーバーライドされたファイルに対して新しいタグを追加する必要があります。Amazon S3バケットに複数のファイルをアップロードする場合、アップロードする各ファイルには、複数のオブジェクトに関連付けられた同じタグセットが必要です。
Amazon S3ターゲットオブジェクトにタグを追加するには、s3:PutObjectTagging権限をAmazon S3ポリシーに追加する必要があります。次に、サンプルポリシーを示します。
{
"Version": "2012-10-17",
"Id": "Policy1500966932533",
"Statement": [
{
"Sid": "Stmt1500966903029",
"Effect": "Allow",
"Action": [
"s3:DeleteObject",
"s3:GetBucketPolicy",
"s3:GetObject",
"s3:ListBucket",
"s3:PutObject",
"s3:PutObjectTagging"
],
"Resource": [
"arn:aws:s3:::<bucket_name>/*",
"arn:aws:s3:::<bucket_name>"
]
}
]
}
次の表に、キー値のペアを入力する際にAmazon S3コネクタでサポートされる特殊文字を示します。
オブジェクトのタグ付けに関するルールおよびガイドライン
オブジェクトのタグ付けには、次のルールとガイドラインを使用します。
- •1つのオブジェクトに最大10個のタグを追加できます。
- •オブジェクトにタグを入力する場合、タグには一意のタグキーが含まれている必要があります。
- •タグキーには、最大で128文字のUnicode文字を含めることができ、タグの値には、最大256文字のUnicode文字を含めることができます。
- •キーと値では大文字小文字が区別されます。
パーティション化
パーティション化を設定して、Amazon S3ターゲットにデータを書き込むときのマッピングの実行時パフォーマンスを最適化できます。
パーティションタイプによって、パーティションポイントでパーティションにデータを配布する方法を制御します。パーティションタイプをパススルーパーティションとして定義できます。パーティション化が設定されていると、Secure Agentは、パーティションとして定義したスレッドの数に基づいてターゲットデータの行を配布します。
詳細ターゲットプロパティで [パーティションファイルのマージ] オプションを設定できます。データをAmazon S3ターゲットに書きこむとき、Secure Agentで複数のパーティションファイルを1つのファイルにマージするか、指定されたパーティションの数に基づいて個々のファイルを維持するかを指定できます。
[パーティションファイルのマージ] オプションを選択しない場合、指定されたパーティションの数に基づいて個別のファイルが作成されます。ファイル名には、次の形式で、0から始まる番号が付加されます。 <ファイル名>_<番号>
例えば、 Region.csv ファイルのスレッド数は3です。 [パーティションファイルのマージ] オプションを選択しない場合、Secure Agentは、Amazon S3ターゲットに次の形式で3つの個別のファイルを書き込みます。
<Region_0> <Region_1> <Region_2>
[パーティションファイルのマージ] オプションを設定する場合、Secure Agentはすべてのパーティションファイルを単一のファイルとして統合し、そのファイルをAmazon S3ターゲットに書き込みます。