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フィールドリネージュ

マッピングの個々のフィールドのリネージュを表示できます。フィールドのリネージュは、データパイプラインの各トランスフォーメーション内でそのフィールドがどのように作成、名前変更、マッピング、または変更されたかを示します。
フィールドのリネージュを表示して、誤ったターゲットデータを使用したマッピングのトラブルシューティングに役立てることができます。例えば、ターゲットでフィールドが欠落している場合、ソースから各フィールドのリネージュをたどって、フィールドが除外された箇所を見つけることができます。
フィールドのリネージュを表示すると、データ統合ではマッピングキャンバス上でフィールドのパスが強調表示されます。トランスフォーメーションに応じて、選択したトランスフォーメーションの[受信フィールド]タブと[出力フィールド]タブのフィールドも強調表示されます。強調表示されたデータフローでフィールドがどのように移動するかを確認するには、強調表示された別のトランスフォーメーションを選択します。
次の図に、ターゲットトランスフォーメーションの受信フィールドOrderAmountのリネージュを示します。
データ統合には完全なフィールドリネージュが表示されます。フィールドのリネージュは、そのソースで始まり、そのターゲットで終わります。ミッドストリームでフィールドを追加すると、追加したトランスフォーメーションがソースになります。例えば、式フィールドのリネージュは、フィールドが追加された式トランスフォーメーションから始まります。フィールドのリネージュは、フィールドを出力しないトランスフォーメーションで終了します。例えば、受信フィールドがノーマライザトランスフォーメーションで正規化されたフィールドにマッピングされていない場合、フィールドリネージュはノーマライザトランスフォーメーションで停止します。
フィールドのリネージュは、リネージュを表示するトランスフォーメーションに依存する場合があります。例えば、ルックアップトランスフォーメーションのルックアップ条件で使用される受信フィールドのリネージュを表示すると、ダウンストリームのリネージュにはルックアップによって返されたすべてのフィールドが含まれます。ダウンストリームのトランスフォーメーションから同じフィールドのリネージュを表示した場合、アップストリームのリネージュにはルックアップによって返されたフィールドは含まれません。
次のトランスフォーメーションを除く、パイプライン内の任意のトランスフォーメーションを通過するか、任意のトランスフォーメーションによって変更されるフィールドのリネージュを表示できます。
マッピングに階層データが含まれている場合は、データフロー内のプリミティブフィールドのフィールドリネージュを表示できます。階層式から出力されるプリミティブフィールドのリネージュを表示することもできます。アップストリームのリネージュには階層フィールドが含まれますが、ネストされた要素は含まれません。

名前が変更されたフィールドのリネージュ

名前が変更されたフィールドのリネージュを表示すると、アップストリームのリネージュには、元の名前と新しい名前を持つフィールドのインスタンスが含まれます。
例えば、共通のフィールド名を持つ顧客テーブルと注文テーブルを結合するマッピングがあるとします。ジョイナトランスフォーメーションでは、顧客テーブルのフィールドにcust_というプレフィックスを付けてフィールド名の競合を解決し、顧客IDに基づいてデータを結合するようにトランスフォーメーションを設定します。
ターゲットトランスフォーメーションでは、cust_Customer_Regionフィールドのリネージュを表示します。データ統合では、次の図に示すように、リネージュにCustomer_Regionソースフィールドが含まれます。

式を含むフィールドのリネージュ

式フィールド、集計フィールド、および受信フィールドを含む詳細フィルタのリネージュを表示できます。
式に受信フィールドが含まれている場合、アップストリームのリネージュにはその式で使用されるフィールドが含まれます。
例えば、式フィールドFull_Nameを設定して、データをターゲットにロードする前にFirstnameとLastnameソースフィールドを連結するとします。式フィールドFull_Nameのフィールドリネージュを表示すると、アップストリームのリネージュにはFirstnameフィールドとLastnameフィールドが含まれます。
式に受信フィールドが含まれていない場合、リネージュにはダウンストリームトランスフォーメーションのみが含まれます。リネージュには、式で使用される変数フィールドも含まれません。
式に1つ以上の受信フィールドが含まれている場合、詳細フィルタ条件のアップストリームのフィールドリネージュを表示できます。フィルタトランスフォーメーションには出力フィールドが含まれていないため、データ統合にはダウンストリームのリネージュは含まれません。フィルタ条件に含まれるフィールドのリネージュ全体を確認する場合は、アップストリームまたはダウンストリームのトランスフォーメーションからリネージュを表示します。

マッピングされたフィールドのリネージュ

別のフィールドにマッピングされているフィールドのリネージュを表示すると、そのリネージュには受信フィールドと出力フィールドが含まれます。
例えば、受信する四半期ごとの売上データを正規化するノーマライザトランスフォーメーションがあるとします。発生値4で正規化されたフィールドYを作成します。
ノーマライザトランスフォーメーションで、次のフィールドマッピングを設定します。
受信フィールド
正規化されたフィールド
Q1
Y_1
Q2
Y_2
Q3
Y_3
Q4
Y_4
次に、正規化されたフィールドYがダウンストリームのトランスフォーメーションに渡されます。
ダウンストリームトランスフォーメーションの[受信フィールド]タブで、フィールドYのリネージュを取得します。フィールドQ1、Q2、Q3、およびQ4はYのオカレンスにマッピングされているため、これらはYのアップストリームリネージュに含まれます。

マップレットのフィールドリネージュ

データ統合で作成したマップレットがトランスフォーメーションで参照されている場合、マップレットトランスフォーメーションを通過するフィールドのリネージュを表示できます。
フィールドにマップレットを介した少なくとも1つのリネージュパスがある場合、データ統合ではマップレットトランスフォーメーションの[受信フィールド]タブと[出力フィールド]タブでそのリネージュが強調表示されます。マップレットにドリルダウンしてフィールドリネージュを表示することはできません。マップレット内でフィールドがどのように変換されるかを確認するには、マップレットを開いて、Mapplet Designerでフィールドリネージュを表示します。
マップレットが変更された場合は、Mapping Designerでフィールドリネージュを表示する前にマップレットを同期します。マップレットを同期すると、最新のリネージュを取得できます。
マップレットトランスフォーメーションでSAPまたはPowerCenterマップレットが参照されている場合、フィールドリネージュはマップレットトランスフォーメーションで停止します。

ルックアップフィールドのリネージュ

ルックアップトランスフォーメーションのルックアップ条件で使用されるフィールドのリネージュを表示すると、ダウンストリームのリネージュにはそのルックアップによって返されるすべてのフィールドが含まれます。
例えば、顧客データを含むソーステーブルがあり、データを新しいターゲットテーブルにロードする前に、注文テーブルのデータでデータを拡張する必要があるとします。ソースフィールドSrc_CustomerIDがルックアップフィールドCustomer_IDと等しい場合にフィールドを返すようにルックアップトランスフォーメーションを設定します。ルックアップトランスフォーメーションの[受信フィールド]タブで、Src_CustomerIDフィールドのリネージュを表示します。ダウンストリームのリネージュには、ルックアップによって返されたすべてのフィールドが含まれます。
次の図に、[返されたフィールド]タブのSrc_CustomerIDフィールドのリネージュを示します。

Data Qualityアセットを読み取るトランスフォーメーションのリネージュ

マッピングのトランスフォーメーションは、Data Qualityを起点とするアセットを読み取る場合があります。
Data Qualityアセットを読み取るトランスフォーメーションのフィールドリネージュは、次の例外を除いて、データ統合の他のトランスフォーメーションと同じように動作します。
ルール仕様トランスフォーメーション
ターゲットトランスフォーメーションのルール仕様トランスフォーメーションからのマッピング済みまたはマッピングされていない出力フィールドのフィールドリネージュを表示すると、そのフィールドリネージュはルール仕様トランスフォーメーションで停止します。
クレンジングトランスフォーメーション
ターゲットトランスフォーメーションのクレンジングトランスフォーメーションからマージされた出力フィールドのフィールドリネージュを表示すると、そのフィールドリネージュはクレンジングトランスフォーメーションで停止します。
重複排除トランスフォーメーション
ターゲットトランスフォーメーションの重複排除トランスフォーメーションからメタデータフィールドのフィールドリネージュを表示すると、そのフィールドリネージュは重複排除トランスフォーメーションで停止します。
次の図に、ターゲットトランスフォーメーションの出力フィールドのリネージュを示します。

フィールドリネージュの表示

トランスフォーメーションに応じて、[受信フィールド]タブまたはトランスフォーメーション固有のプロパティタブからフィールドリネージュを表示できます。
フィールドのリネージュを表示する前に、確認を行っているフィールドを含むマッピング内のパラメータを解決してください。データ統合では、フィールドリネージュにパラメータは含まれません。
    1確認するフィールドを含む行で、[リンクパス]をクリックします。
    データ統合で、マッピングキャンバスのフィールドのパスが強調表示され、[プロパティ]タブのフィールドが強調表示されます。
    2フィールドがどのように変換されるかを確認するには、アップストリームまたはダウンストリームのトランスフォーメーションをクリックします。
    データ統合で、関連する[プロパティ]タブが自動的に開き、フィールドリネージュが強調表示されます。トランスフォーメーションに応じて、データ統合[出力フィールド]タブと[受信フィールド]タブのフィールドのインスタンスが強調表示されます。
    3フィールドのパスで別のトランスフォーメーションを選択し、[プロパティ]パネルでフィールドのインスタンスを表示します。
    4完了後に、マッピングキャンバスの左上隅にある[クリア]をクリックします。