手順3。マッピングの設定
データ統合で、「FHIRバンドルへの受信HL7メッセージの処理」というマッピングテンプレートを使用してマッピングを設定します。
マッピングテンプレートは、データサービスリポジトリから事前構築済みのデータサービスにアクセスするデータサービストランスフォーメーションを使用して、HL7メッセージを解析し、XMLデータをFHIRバンドルにマッピングして、FHIRバンドルを検証します。マッピングテンプレートには、作成したソース接続とターゲット接続を使用して、ソースデータとターゲットデータを入力することができます。
次の図は、マッピングテンプレート内のトランスフォーメーションを示しています。
マッピングテンプレートには次のようなトランスフォーメーションが含まれています。
- 1. ソーストランスフォーメーション
ソーストランスフォーメーションは、HL7ファイルをソースとして読み込みます。フラットファイル接続、リモートサーバーへのSFTP接続、またはKafka接続を使用してHL7データにアクセスすることができます。
このソースには次のいずれかのタイプを指定できます。
- - 単一オブジェクト
- - 複数のファイルを処理するためのファイルリスト
- - Secure Agentを実行しているマシンと同じLinuxマシンにファイルが保存されている場合のコマンド
- - マッピングタスクでソースを指定する場合のパラメータ
ソースはマッピングテンプレートでパラメータ化されるため、次のいずれかのタスクを実行することができます。
- - パラメータをソーストランスフォーメーションの特定の接続とソースオブジェクトに置き換えます。
- - ソーストランスフォーメーションのパラメータをそのまま使用してマッピングタスクでソースを指定するか、パラメータファイルを使用します。
- 2. 式トランスフォーメーション
式トランスフォーメーションは、HL7ファイル内のデータを使用して、データサービスの名前を作成します。
データサービスでは、次の命名規則が使用されます。
<industry standard>_<version>_<message type>_<usage type>
例: hl7_2_6_adt_A01_parser。
- 3. フィルタトランスフォーメーション
フィルタトランスフォーメーションは、式トランスフォーメーションからの受信データをフィルタリングして、式トランスフォーメーションによって設定されたデータサービスの最終名のみを出力します。
- 4. データサービストランスフォーメーション(HL7パーサー)
データサービストランスフォーメーションは、HL7パーサーデータサービスの名前を使用して、データサービスリポジトリ内のデータサービスにアクセスします。HL7パーサーは、HL7ファイル内の受信患者情報と健康情報を読み取り、データをXML形式に変換します。
マッピングテンプレートでは、デフォルトで出力タイプがバッファに設定されます。出力データが出力精度を超える場合は、データの切り詰めを避けるために、出力タイプをバッファからファイルに変更します。
- 5. 式トランスフォーメーション
式トランスフォーメーションは、FHIRマッパーサービスの名前を構築します。また、ベースURL、バンドルタイプ、およびイベントタイプのフィールドを作成して、FHIRバンドルを構築します。
- 6. データサービストランスフォーメーション(FHIRマッパーサービス)
データサービストランスフォーメーションは、データサービスリポジトリのFHIRマッパーサービスを使用して、XML形式のHL7メッセージをXML形式のFHIRバンドルにマッピングします。
- 7. データサービストランスフォーメーション(FHIR検証サービス)
データサービストランスフォーメーションは、データサービスリポジトリ内のFHIR検証サービスを使用して、FHIRバンドルを検証します。
- 8. ターゲットトランスフォーメーション
ターゲットトランスフォーメーションは、FHIRバンドルをFHIRサーバーにポストし、エラーとエラーフラグを含めます。FHIRサーバーにデータの書き込みを行うには、FHIR接続を使用します。
ターゲットはマッピングテンプレートでパラメータ化されるため、次のいずれかのタスクを実行することができます。
- - パラメータをターゲットトランスフォーメーションの特定の接続とターゲットオブジェクトに置き換えます。
- - ターゲットトランスフォーメーションのパラメータをそのまま使用してマッピングタスクでターゲットを指定するか、パラメータファイルを使用します。