永続ルックアップキャッシュ
永続キャッシュを使用するように、ルックアップトランスフォーメーションを設定できます。永続キャッシュを使用すると、データ統合ではキャッシュファイルが保存され、マッピングの実行ごとに再利用されます。
ルックアップトランスフォーメーションでキャッシュを有効にした場合、データ統合ではデフォルトで非永続キャッシュが使用されます。非永続キャッシュを使用すると、データ統合では、マッピングの実行終了時にキャッシュファイルが削除されます。次にマッピングを実行したときに、データ統合はデータベースからメモリキャッシュを作成します。
マッピングの実行間でルックアップテーブルが変更されない場合は、永続キャッシュを使用できます。永続キャッシュを使用すると、ルックアップテーブルの読み取りにかかる時間がなくなるため、マッピングのパフォーマンスが向上します。永続ルックアップキャッシュに設定している場合、データ統合が最初のマッピングを実行したときに、キャッシュファイルがディスクに保存されます。データ統合が次のマッピングを実行するときに、そのキャッシュファイルからメモリキャッシュが作成されます。
ルックアップトランスフォーメーションで永続ルックアップキャッシュを使用するための設定は、トランスフォーメーションの詳細プロパティで行います。永続キャッシュを使用するには、[ルックアップキャッシュパーシステント]プロパティを有効にします。
永続キャッシュを使用する場合は、以下のオプションを設定することができます。
- キャッシュファイルの名前の指定
永続ルックアップキャッシュを使用する場合、キャッシュファイルの名前を指定できます。
名前を指定するには、ルックアップトランスフォーメーションの[詳細]タブにある[キャッシュファイル名のプレフィックス]フィールドにファイル名のプレフィックスを入力します。.idxや.datなどのサフィックスは入力しません。
- ルックアップキャッシュの再構築
ルックアップテーブルが変更されることがある場合は、ルックアップキャッシュを再構築するようにルックアップトランスフォーメーションを設定できます。このように設定すると、データ統合はルックアップトランスフォーメーションのインスタンスを最初に呼び出すときに、ルックアップソースからルックアップキャッシュを再構築します。
キャッシュを再構築するようにトランスフォーメーションを設定するには、ルックアップトランスフォーメーションの[詳細]タブで[ルックアップソースからの再キャッシュ]プロパティを有効にします。
ルックアップキャッシュの再構築
データ統合による最後の永続キャッシュの作成時以降にルックアップソースが変更されていると思われる場合は、ルックアップキャッシュを再構築することができます。
キャッシュを再構築すると、データ統合は新しいキャッシュファイルを作成し、既存の永続キャッシュファイルを上書きします。データ統合は、キャッシュの再構築時にセッションログにメッセージを書き込みます。
キャッシュを再利用できない場合、データ統合はキャッシュを再構築するか、マッピングタスクが失敗します。動作はキャッシュが名前付きか名前なしかによって異なります。
次の表は、マッピングが実行間で変更された場合に、データ統合で名前付き永続キャッシュと名前なし永続キャッシュがどのように処理されるかをまとめたものです。
実行間でのマッピングの変更 | 名前付きキャッシュ | 名前なしキャッシュ |
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データ統合がキャッシュファイルを見つけられません。例えば、ファイルがすでに存在していない。 | キャッシュの再構築 | キャッシュの再構築 |
マッピングタスクの詳細セッションプロパティで[高精度を有効にする]オプションを有効化または無効化。 | マッピングタスクに失敗 | キャッシュの再構築 |
Mapping DesignerまたはMapplet Designerでトランスフォーメーションを編集(トランスフォーメーションの説明の編集は除く)。 | マッピングタスクに失敗 | キャッシュの再構築 |
マッピングを編集(ルックアップトランスフォーメーションは除く)。 | キャッシュの再利用 | キャッシュの再構築 |
ルックアップトランスフォーメーションが含まれているパイプラインでパーティションの数を変更。 | マッピングタスクに失敗 | キャッシュの再構築 |
ルックアップテーブルへのアクセスに使用するデータベース接続またはファイルの場所を変更。 | マッピングタスクに失敗 | キャッシュの再構築 |