レプリケーションタスクの設定
データをソースからターゲットにレプリケートするには、レプリケーションタスクを設定します。レプリケーションタスクを設定するときに、ソース接続、ターゲット接続、レプリケートするオブジェクトを指定します。
レプリケーションタスクでは、1つ以上のSalesforceオブジェクトまたはデータベーステーブルからデータをレプリケートできます。このタスクを設定すると、選択した接続によって使用可能となる、すべてのオブジェクトをレプリケートできるようになり、一連のオブジェクトを組み込んだり除外したりして、レプリケーション用のオブジェクトを選択できるようにもなります。行とカラムをレプリケーションタスクから除外することもできます。
完全なロードまたは増分ロードを実行するようにレプリケーションタスクを設定します。オブジェクトごとにすべての行をレプリケートするには、完全なロードを実行します。前回のタスク実行以降に新しく追加された行や変更された行をレプリケートするには、増分ロードを実行します。
タスクを実行するタイミングと頻度を指定するには、スケジュールをレプリケーションタスクに関連付けます。レプリケーションタスクをタスク実行中にスケジュールから削除しても、タスクは完了します。レプリケーションタスクは、スケジュールに関連付けられている追加のタスク実行をキャンセルします。
レプリケーションタスクを設定するには、レプリケーションタスクウィザードを使用して、次の手順を実行します。
- 1前提条件となるタスクを完了します。
- 2レプリケーションタスクを作成します。
- 3ソースを設定します。
- 4ターゲットを設定します。
- 5必要に応じてフィールドを除外します。
- 6必要に応じてデータフィルタを設定します。
- 7必要に応じて、スケジュールと詳細オプションを設定します。
タスクウィザードを使用するときは、[保存]をクリックして、いつでも作業を保存できます。ウィザードが完了したら、[完了]をクリックして、タスクウィザードを保存して閉じます。
レプリケーションタスクの設定のルールおよびガイドライン
レプリケーションタスクを設定するときは、次のルールとガイドラインを考慮します。
- •ソーステーブルとフィールドの名前に使用できる最大文字数は55文字です。
- •複数のレプリケーションタスクは、同じデータベーステーブルまたはフラットファイルに書き込むことはできません。
- •ソースとターゲットのオブジェクトが同じ場合、レプリケーションタスクは構成できません。ソース接続とターゲット接続が同一の場合は、ターゲットのプリフィックスを入力して、ソースオブジェクトとターゲットオブジェクトを区別します。
レプリケーションの前提条件タスク
次の前提条件タスクを完了してから、レプリケーションタスクを作成します。
- 1データベースターゲットが存在することを確認します。
データベースターゲットにデータをレプリケートするには、レプリケーションタスクを作成する前に、データベースターゲットが存在している必要があります。データベースが存在しない場合は、データベース管理者がターゲットデータベースを作成する必要があります。データベースでは最低システム要件を満たす必要があります。
- 2データベースユーザーを作成します。
データをデータベースターゲットにレプリケートするには、データベース管理者がデータベースユーザーアカウントをターゲットデータベースに作成する必要があります。各データベースユーザーアカウントには、CREATE、DELETE、DROP、INSERT、SELECT、UPDATEの特権が必要です。各レプリケーションタスクがそのデータベースに書き込みを行う場合は、データベースユーザーアカウントが必要です。複数のレプリケーションタスクには、同じデータベースユーザーアカウントを使用できます。複数のグループに同じデータベースユーザーアカウントを使用する場合は、レプリケーションタスクが同一ターゲットテーブルでデータを上書きしないことを確認してください。
- 3フラットファイルのディレクトリを作成します。
データをフラットファイルにレプリケートするには、ディレクトリを作成してフラットファイルを保存します。
- 4必要に応じて、スケジュールを作成します。
指定した時刻または定期的な間隔でレプリケーションタスクを実行するには、スケジュールを作成します。
レプリケーションタスクの定義
レプリケーションタスクウィザードを使用して、レプリケーションタスクを定義します。
1レプリケーションタスクを作成するには、[新規] > [タスク]をクリックします。[レプリケーションタスク]を選択して、[作成]をクリックします。
レプリケーションタスクを編集するには、[参照]ページで、タスクに移動します。タスクが含まれている行で、[アクション]をクリックし、[編集]を選択します。
2[レプリケーションタスクの詳細]で、次のプロパティを構成します。
プロパティ | 説明 |
---|
タスク名 | レプリケーションタスクの名前。 タスク名には、英数字、スペース、および以下の特殊文字を含めることができます。_ .+ - 最大長は100文字です。タスク名では大文字と小文字が区別されません。 |
場所 | タスクが存在するプロジェクトフォルダ。 [Explore(参照)]ページが現在アクティブになっていて、プロジェクトまたはフォルダが選択されている場合、アセットのデフォルトの場所はその選択されているプロジェクトまたはフォルダです。そうでない場合、デフォルトの場所は直近で保存されたアセットの場所です。 |
説明 | タスクの説明。 最大長は255文字です。 |
3[次へ]をクリックします。
ソースの設定
レプリケーションタスクウィザードの[ソース]ページでソースを設定します。
注: データベースソースのカラム名には、スペースまたはハイフンを使用できません。
ドル記号($)を含む名前でソースをレプリケートする場合、レプリケーションタスクは、ドル記号をターゲット名のアンダースコア(_)で置き換えます。
1[ソースの詳細]領域で接続を選択します。
接続を作成するには、[新規]をクリックします。接続を編集するには、[表示]をクリックし、[接続の表示]ダイアログボックスで[編集]をクリックします。
2レプリケートするオブジェクトを選択するには、次のオプションのいずれかを選択します。
- - [すべてのオブジェクト]。データベースまたはSalesforceアカウントのすべてのオブジェクトをレプリケートするには、[すべてのオブジェクト]を選択します。
- - [オブジェクトを含む]。組み込むオブジェクトを選択するには、[選択]をクリックします。[ソースオブジェクトの指定]ダイアログボックスで、レプリケートするオブジェクトを選択し、[選択]をクリックします。
- - [オブジェクトを除外する]。除外するオブジェクトを選択するには、[選択]をクリックします。[ソースオブジェクトの除外]ダイアログボックスで、除外するオブジェクトを選択し、[選択]をクリックします。タスクでは、選択したオブジェクトを除いて、すべての使用可能オブジェクトがレプリケートされます。
[使用可能なオブジェクト]領域には、200個までのオブジェクトが表示されます。使用するオブジェクトが表示されない場合は、検索文字列を入力して表示されるオブジェクトの数を少なくします。
オブジェクトを選択すると、そのオブジェクトはリストに表示されます。選択したオブジェクトを削除するには、オブジェクトを選択してDeleteキーを押します。
3エラー発生時にレプリケーションタスクの処理を停止する場合は、[残りのオブジェクトの処理をキャンセル]をクリックします。
エラーが発生してもレプリケーションタスクのタスク処理を続ける場合は、[残りのオブジェクトの処理を続行]をクリックします。
デフォルトでは、レプリケーションタスクは、エラー発生時にタスクの処理を停止します。
4一部のソースタイプでビジネス名の代わりに技術名を表示するには、[ラベルの代わりに技術名を表示]をクリックします。
5[次へ]をクリックします。
ターゲットの設定
1[ターゲット]ページで以下の情報を入力します。
プロパティ | 説明 |
---|
接続 | ターゲットオブジェクトへの接続。 接続を作成するには、[新規]をクリックします。 接続を編集するには、[表示]をクリックし、[接続の表示]ダイアログボックスで[編集]をクリックします。 |
ターゲットのプレフィックス | ターゲットデータベースのフラットファイル名またはテーブル名を作成するためにSalesforceオブジェクト名に追加するプレフィックス。デフォルトのプレフィックスはSF_です。 |
ロードタイプ | ロードのタイプ。次のいずれかのオプションを選択します。 - - 最初の完全なロードの後での増分ロード。タスクを初めて実行するときは、すべてのデータをロードします。その後の実行では、変更されたデータのみをロードします。
- - 最初の部分ロードの後での増分ロード。指定期間後に作成または変更されたデータをロードします。このオプションを選択した場合、2015年8月29日2時などの日時を入力します。レプリケーションタスクでは、ユーザーに設定されているタイムゾーンが使用されます。データが存在するサーバーが別のタイムゾーンに配置されている場合は、それに合わせて日時を調整します。
たとえば、ユーザーのタイムゾーンが太平洋標準時であり、サーバーのタイムゾーンが東部標準時、つまり太平洋標準時より3時間早いとします。ユーザーは、最初のロードで、2015年8月29日午前2時以降にサーバーで変更されたデータをレプリケートする必要があります。ユーザーのタイムゾーンは太平洋標準時なので、ユーザーは2015年8月28日午後11時を指定します。 - - 完全なロードの毎回実行。タスクを実行するたびに、すべてのデータをロードします。
このオプションは、Salesforceソースとリレーショナルターゲットを含むタスクで有効です。その他すべてのタスクの場合、レプリケーションタスクでは完全なロードが実行されます。 |
オプションの削除 | 次のいずれかのオプションを選択します。 - - 削除カラムと削除行を除去。ソースに存在しなくなったカラムと行をターゲットから削除します。
- - 削除カラムと削除行を保持。ソースから削除されたカラムと行をターゲットで維持します。
|
コミットサイズ | コミットする行数。 完全ロードレプリケーションのデフォルトは5,000行です。増分ロードレプリケーションのデフォルトは999,999,999です。 |
2[次へ]をクリックします。
フィールド除外の設定
ターゲットに読み込まれるフィールドを制限するには、各ソースオブジェクトのフィールドの除外を設定します。デフォルトでは、レプリケーションタスクにより、すべてのフィールドがターゲットにロードされます。
1[除外フィールド]ページで[除外フィールド]をクリックします。
2[除外フィールド]ダイアログボックスで、使用するソースオブジェクトを選択します。
3[含まれたフィールド]リストで、除外するフィールドを選択し、[除外されたフィールド]リストに移動します。
4[OK]をクリックします。
除外されたフィールドは、[フィールド除外]ページに表示されます。除外フィールドを削除するには、フィールドの横にある[削除]をクリックします。
5[次へ]をクリックします。
データフィルタの設定
デフォルトでは、レプリケーションタスクは、すべてのソース行をターゲットにレプリケートします。レプリケートされるソース行をフィルタ処理するには、データフィルタを設定します。複数のソースオブジェクトをレプリケートする場合は、オブジェクトごとに異なるデータフィルタのセットを作成してください。
1[データフィルタ]ページで以下の情報を入力します。
プロパティ | 説明 |
---|
行制限 | 次のいずれかのオプションを選択します。 - - すべての行を処理。ソースのすべての行をレプリケートします。
- - 最初の...行のみを処理。最初のX行をレプリケートします(Xは行数)。先頭の数行を処理してタスクをテストできます。
Salesforce以外のソースとのレプリケーションタスクでは、行数制限を指定できません。Salesforce以外のソースを選択すると、このオプションは無効になります。 |
データフィルタ | [新規]をクリックして、Salesforceソースまたはデータベースソース上にデータフィルタを作成します。簡単なデータフィルタまたは詳細なデータフィルタを作成できます。 |
2フィルタを削除するには、データフィルタの横にある[削除]アイコンをクリックします。
3[次へ]をクリックします。
スケジュールと詳細オプションの設定
タスクウィザードの[スケジュール]ページで、レプリケーションタスクのスケジュールと詳細オプションを設定します。
1[スケジュール]ページで、スケジュールに従ってタスクを実行するかどうかを選択します。
2スケジュールに従ってタスクを実行するには、[このタスクは指定したスケジュールを使用する]をクリックし、使用するスケジュールを選択します。
新しいスケジュールを作成するには、[新規]をクリックします。スケジュールの詳細を入力して、[OK]をクリックします。
スケジュールからタスクを削除するには、[このタスクはスケジュールを使用しない]をクリックします。
3必要に応じて、タスクをサーバーレスランタイム環境で実行する場合は、サーバーレス使用プロパティを設定します。
4タスクの電子メール通知オプションを設定します。
5必要に応じて、高度なオプションを入力します。
高度なオプション | 説明 |
---|
高精度計算 | 計算フィールドで、最大28の精度を使用できるようになります。 Salesforce計算フィールドに推奨されます。 |
Floatセマンティックを使用する | 有効にすると、タスクでターゲットに固有の浮動小数点データ型が使用されます。 |
前処理コマンド | タスクの前に実行するコマンド。 |
後処理コマンド | タスクの完了後に実行するコマンド。 |
ログファイルの最大数 | 保持するセッションログファイルとインポートログファイルの数。デフォルトでは、データ統合は各タイプのログファイルを10回の実行まで保存し、その後の新しい実行ではログファイルを上書きします。 |
6タスクを標準実行モードで実行するか、Verbose実行モードで実行するかを選択します。
Verboseモードを選択すると、マッピングにより、トラブルシューティングに使用できる追加データがログ内に生成されます。Verbose実行モードは、トラブルシューティングの目的でのみ選択することをお勧めします。Verbose実行モードは、生成されるデータ量が原因で、パフォーマンスに影響を及ぼします。
7[完了]をクリックします。