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マスキングルールの適用

フィールドへのマスキングルールの適用は、[マスキング]ページから実行できます。
ルールは、ソースフィールドのデータ型に基づいてリストから選択できます。ソースとターゲットに異なるフィールドがある場合は、共通するフィールドがリストされます。フィールドでは、長さ、フィールドタイプ、ラベルなどの属性が接続先から選択されます。
複数のソースオブジェクトを選択しても、タスクによって[マスキング]ページにリストされるのは、1つのオブジェクトのフィールドのみです。異なるオブジェクトにあるフィールドにマスキングルールを適用する場合は、ソースオブジェクトを個別に選択します。
マスキングルールの適用後は、マスキングルールのプロパティを設定できます。各マスキングルールに対し、前処理式と後処理式を設定できます。
マスキングルールは、読み取り専用オブジェクトには適用できません。

マスキングルールの割り当て

[マスキング]ページでオブジェクトにマスキングルールを適用してフィールドをマスクすることができます。
オブジェクトへのマスキングルールの適用は、フィールドのデータ型に基づいて行うことができます。フィールドにマスキングルールを適用した後、マスキングルールプロパティを設定できます。各フィールドのリストから使用可能なデータマスキングルールを手動で選択することも、フィールドのセットにデフォルトのマスキングルールを一度に割り当てることもできます。マスキングタスクパッケージには、デフォルトのマスキングルールが含まれます。ソースオブジェクトにデフォルトマスキングルールを割り当てるには、[デフォルトの割り当て]をクリックします。
デフォルトのマスキングルール割り当てをクリアし、ルールを手動で割り当てることができます。マスキングルール割り当てを削除するには、[割り当てのクリア]をクリックします。
カスタム置換ルールでリレーショナルディクショナリを使用するには、マスキングタスクにリレーショナルディクショナリ接続を含める必要があります。一意の置換値でソースデータをマスキングするには、タスクにストレージ接続が必要です。リレーショナルディクショナリまたはストレージ接続をマスキングタスクに追加するには、[接続の設定]をクリックします。

マップレットの追加

ターゲットフィールドをマスクするには、マスキングタスクにマップレットを追加します。
マスキングタスクを実行するには、パッシブなマップレットを使用します。ソースオブジェクトにマップレットルールを割り当てます。ソースフィールドをマップレットの入力フィールドにマップし、マップレットの出力フィールドをターゲットフィールドにマップします。
1つのオブジェクトに複数のマップレットを追加できます。複数のオブジェクトに、マップレットの複数のインスタンスを追加することもできます。
1つのオブジェクトに、マップレットの複数のインスタンスを追加できます。Informatica Cloudでは、マップレットの各インスタンスを識別するための一意の数字が追加されます。タスクを実行する前に、各インスタンスをオブジェクトに設定する必要があります。
リレーショナルデータベースまたはフラットファイルに接続を追加する必要があるマップレットを使用できます。マップレットを追加する前に、接続を追加する必要があります。
マップレットのディクショナリ情報がフラットファイル内に存在する場合、フラットファイルは次の場所に格納されている必要があります。
<Secure Agent installation directory>\apps\Data_Integration_Server\data
マップレットのルックアップ接続がフラットファイル接続の場合、接続名はフラットファイルの名前である必要があります。
次の図は、マスキングタスクに追加できるマップレットを示しています。
[マップレットの追加]ダイアログボックスには、オブジェクトに追加できる選択可能なマップレットのリストが表示されます。
アクティブなマップレットは使用できません。

ターゲットフィールド

[マスキング]ページで、共通フィールドと入力されていない必須フィールドを確認できます。
[共通フィールド]には、ソースとターゲットの両方に共通するフィールドが示されます。すべての共通フィールドにマスキングルールを割り当てることができます。
[入力されていない必須フィールド]には、ソースにはないターゲットの必須フィールドが示されます。入力されていない必須フィールドをマスクするには、式を設定するか、式ビルダーで値を指定します。
例えば、ターゲットにテスト用のデータを取り込む必要があるとします。ターゲットのアカウントオブジェクト内に、ソースには存在しないAlternatePhone_cという必須フィールドを作成します。マスキングタスクを実行するときには、入力されていない必須ターゲットフィールドに値を取り込む必要があります。この必須フィールドはソースには存在しないため、タスクは失敗します。ターゲットに値を取り込むには、特定の値を入力するか、入力されていない必須フィールドに式を設定します。

デフォルトのマスキングルールのパッケージ

デフォルトのマスキングルールをターゲットフィールドに割り当てることができます。
マスキングタスクパッケージには、デフォルトのマスキングルールが記述されたファイルが含まれます。Secure Agentをインストールすると、次の場所にdefault_rules.xmlファイル、fields.propertiesファイル、salesforce_default_values.propertiesファイルが生成されます。
<Secure Agent installation directory>\apps\Data_Integration_Server\$version\ICS\main\dmask
default_rules.xmlファイルには、各マスキングルールについて設定されたルールプロパティが含まれます。fields.propertiesファイルには、オブジェクト内にある全フィールドのデフォルトのマスキングルールが含まれます。デフォルトのマスキングルールを共通フィールドに適用すると、タスクによりデフォルトのルールがdefault_rules.xmlファイルおよびfields.propertiesファイルから取得されます。
salesforce_default_values.propertiesファイルには、ソースには存在しない、ターゲットの必須フィールドのデフォルト値が含まれます。
これらのファイルを編集してデフォルト値を変更したり、デフォルトの割り当てのルールを作成したりできます。

デフォルトルールパラメータの設定

デフォルトルールファイルを編集して、デフォルト割り当てのパラメータを設定できます。
次の表は、default_rules.xmlファイルで設定できるパラメータです。
パラメータ
説明
isSeeded
再現可能な出力を設定するためのパラメータ。TrueまたはFalseを入力します。Trueを入力した場合は、シード値を指定します。
seedValue
再現可能な出力を生成する開始番号。1 - 999の数値を入力します。
keepCardIssuer
クレジットカード番号を、同じクレジットカードタイプを使用してマスクします。TrueまたはFalseを入力します。Falseを入力した場合は、targetIssuerパラメータを指定します。
targetIssuer
クレジットカード番号を、選択したクレジットカードタイプを使用してマスクします。入力できるクレジットカードタイプは、ANY、JCB、VISA、AMEX、DISCOVER、およびMASTERCARDです。
firstNameColumn
電子メール名の最初の部分として使用するカラム名。電子メールには、選択したカラムのマスク値が含まれます。
firstNameLength
マスクされた電子メールアドレスに含める名の最大文字数。
delimiter
マスクされた電子メールアドレスで名と姓を区切るための区切り文字。入力できる文字は、.、/、-、/、_です。
電子メールアドレス内の名と姓を区切らない場合は、区切り文字を空欄のままにします。
lastNameColumn
電子メール名の最後の部分として使用するカラム名。電子メールには、選択したカラムのマスク値が含まれます。
lastNameLength
マスクされた電子メールアドレスに含める姓の最大文字数。
domainConstantValue
マスクされた電子メールアドレスに含めるドメイン文字列名。
useMaskFormat
マスク形式を使用する場合に使用します。TrueまたはFalseを入力します。
maskFormat
置き換える文字の種類をソースデータの文字ごとに定義します。それぞれの文字を英数字の文字タイプに制限できます。
マスク形式を定義する場合、アルファベットにはA、0から9の数値にはD、英数字にはN、任意の文字はX、マスキングなしは+を使用し、任意の文字タイプを示す文字列内の残りの文字にはRを使用します。Rは、マスク形式の最後に配置する必要があります。
useSrcFilter
ソース文字の一部のマスクをスキップする場合に指定します。TrueまたはFalseを入力します。Trueを入力した場合は、srcFilterOptionパラメータとsrcFilterStrパラメータを指定する必要があります。
srcFilterOption
マスクするソース内の文字を決定するフィルタを定義します。
次のいずれかのオプションを入力します。
  • - 指定文字のみマスク。ソースフィルタ文字として設定する文字のみマスクします。
  • - 次以外のすべてをマスキングする。ソースフィルタ文字として設定した文字以外の文字をすべてマスクします。
srcFilterStr
マスクするソース文字、またはマスクをスキップするソース文字。各文字の大文字と小文字は区別されます。区切り文字なしでソースフィルタ文字を入力します。例えば、「AaBbC」と入力します。
usetargetFilter
ターゲットに表示する文字を制限する場合に指定します。TrueまたはFalseを入力します。Trueを入力した場合は、targetFilterOptionパラメータとtargetFilterStrパラメータを指定する必要があります。
targetFilterOption
ターゲットマスクで使用する文字を決定するフィルタを定義します。
次のいずれかのオプションを入力します。
  • - 指定文字のみ使用。ターゲットを、ターゲットフィルタ文字として設定する文字に制限します。
  • - 次以外のすべてを使用する。ターゲットを、ターゲットフィルタ文字として設定した文字を除くすべての文字に制限します。
targetFilterStr
マスクに使用する文字、またはマスクに使用しない文字。ターゲットフィルタタイプの値に基づきます。各文字の大文字と小文字は区別されます。区切り文字なしでターゲットフィルタ文字を入力します。例えば、「AaBbC」と入力します。
useRange
マスクされたデータに範囲を設定するかどうかを指定します。フィールドの精度に応じて、最小値と最大値の範囲の間にある1つの値を返します。範囲を定義するには、範囲の上限と下限を設定するか、元のソース値に対する偏差に基づくブラー範囲を設定します。
範囲は、文字列、日付、および数値のデータ型に対して設定できます。
minWidth
範囲の最小値。幅の最小値は、日付、文字列、および数値のデータ型に対して指定できます。
maxWidth
範囲の最大値。幅の最小値は、日付、文字列、および数値のデータ型に対して指定できます。
startDigit
マスクされたSINの最初の桁を定義します。
startDigitValue
マスクされたSINの最初の桁の値。
DicConn
ディクショナリファイルが存在するディレクトリへの接続。ディクショナリファイルを指しているディレクトリを使用してフラットファイル接続を作成する必要があります。
DicName
選択するカスタムディクショナリ。ディクショナリファイルはSecure AgentのrdtmDirディレクトリにあります。
outputPort
ディクショナリからの出力ポートカラム。
useBlurring
ターゲットデータに対するブラー適用を指定する場合は、ソースデータの偏差を使用してデータをマスクします。
blurringUnit
偏差の適用対象の日付単位。入力できるのは、年、月、日、時、分、または秒です。
blurringOption
数値ブラーの単位。固定値またはパーセントを入力します。
blurLow
ソースからの偏差の下限。数値および日付のデータ型の値を入力します。
blurHigh
ソースからの偏差の上限。数値および日付のデータ型の値を入力します。
expText
ターゲットデータをマスクするために設定できる式。
前処理式
マスクする前にデータに加える変更を定義する式です。
前処理式
ターゲットにデータを保存する前にマスクされたデータに加える変更を定義する式です。