キーマスキング
キーマスキングでは、同一のソースデータに対して再現可能な結果が生成されます。
キーマスキングに対してフィールドを設定すると、マスキングタスクによって、そのフィールドのシード値が生成されます。マスキングタスクは、このシードを使用し、同一のソースフィールド値に対して再現可能なマスキングを作成します。キーマスキングで日付、数値、および文字列の各データ型をマスクします。
キー文字列マスキング
文字列の全体または一部をマスクするには、キー文字列マスキングを設定します。マスキング出力を特定の文字に限定するには、マスク形式と、結果文字列の置換文字を指定します。再現可能な出力が必要な場合は、シード値を指定します。
次の表は、キーマスキングで使用できるパラメータを示しています。
マスキングパラメータ | 説明 |
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再現可能 | タスクを複数回実行する場合、または複数のテーブルに存在するフィールドに対してマスク値を生成する場合は、同じマスク値を返します。 |
シード値 | 再現可能な出力を生成する開始番号。1 - 999の数値を入力します。デフォルトのシード値は190です。シード値をパラメータとして入力できます。 |
マスク形式 | ソースデータ内の各文字と置き換わる文字のタイプです。各文字のタイプを英数字に制限できます。 |
ソースのフィルタ | ソース文字の一部についてマスキングをスキップするかどうかを決定します。このオプションを有効にする場合は、[ソースフィルタタイプ]パラメータと[ソースフィルタ文字]パラメータを設定します。デフォルトでは無効になっています。 |
ソースフィルタタイプ | ソース内のどの文字をマスクするかを決定するフィルタです。[ソースフィルタ文字]パラメータとともに使用します。このパラメータを設定するには、[ソースのフィルタ]パラメータを有効にする必要があります。 次のいずれかのオプションを選択します。 - - 指定文字のみマスク。ソースフィルタ文字として設定する文字のみマスクします。
- - 次以外のすべてをマスキングする。ソースフィルタ文字として設定した文字以外の文字をすべてマスクします。
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ソースフィルタ文字 | マスクするソース文字、またはマスクをスキップするソース文字。各文字の大文字と小文字は区別されます。区切り文字なしでソースフィルタ文字を入力します。例えば、「AaBbC」と入力します。 |
ターゲットのフィルタ | ターゲットに表示できる文字を制限するかどうかを決定します。このオプションを有効にする場合は、[ターゲットフィルタタイプ]パラメータと[ターゲットフィルタ文字]パラメータを設定します。デフォルトでは無効になっています。 |
ターゲットフィルタタイプ | ターゲットマスクでどの文字を使用するかを決定するフィルタです。[ターゲットフィルタ文字]パラメータとともに使用します。このパラメータを設定するには、[ターゲットのフィルタ]パラメータを有効にする必要があります。 次のいずれかのオプションを選択します。 - - 指定文字のみ使用。ターゲットを、ターゲットフィルタ文字として設定する文字に制限します。
- - 次以外のすべてを使用する。ターゲットを、ターゲットフィルタ文字として設定した文字を除くすべての文字に制限します。
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ターゲットフィルタ文字 | マスクに使用する文字、またはマスクに使用しない文字。ターゲットフィルタタイプの値に基づきます。各文字の大文字と小文字は区別されます。区切り文字なしでターゲットフィルタ文字を入力します。例えば、「AaBbC」と入力します。 |
マスクフォーマット
出力フィールド内の各文字を英数字に制限するには、マスク形式を設定します。
マスク形式が定義されていない場合、マスキングタスクは各ソース文字を任意の文字に置き換えます。マスク形式が入力文字列より長い場合、マスキングタスクはマスク形式の余分な文字を無視します。マスク形式がソース文字列より短い場合、マスキングタスクはソース文字列の最後の部分の文字をマスクしません。
マスク形式を設定するときは、マスク形式を使用するソースフィルタ文字またはターゲットフィルタ文字を設定する必要があります。
次の表に、マスク形式文字を示します。
文字 | 説明 |
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A | 英文字。例えば、ASCII文字a~z、A~Zです。 |
D | 数字。0~9。 |
N | 英数字。例えば、ASCII文字a~z、A~Z、および0~9です。 |
X | 任意の文字。たとえば、英文字や記号です。 |
+ | マスキングなし。 |
R | 残りの文字。Rは、文字列内のその他の文字に、任意の種類の文字を使用できることを示します。Rは、マスクの最後の文字にする必要があります。 |
ソースフィルタ文字
ソースフィルタ文字を設定して、マスクする文字を選択します。
ある文字をソースフィルタ文字として設定すると、その文字は、ソースデータに出現するたびにマスクされます。ソース文字列における文字の位置や文字数にかかわらず、設定することができます。ソースフィルタ文字を設定しない場合、マスキングによってフィールド内のすべてのソース文字が置き換えられます。
ソースフィルタでは、大文字と小文字が区別されます。マスキングタスクは、ソース文字列の文字数が結果文字列の文字数より少ない場合、一意のデータを返さないことがあります。
ターゲットフィルタ文字
ターゲットカラムに表示できる文字を制限するには、ターゲットフィルタ文字を設定します。
マスキングによって、ターゲットの文字はターゲットフィルタ文字で置き換えられます。例えば、各マスクにアルファベットの大文字A~Fを含めるには、以下の文字を入力します。
ABCDEF
異なる入力値に対して同じ出力が生成されないようにするには、設定する置換文字の範囲を広くするか、マスクするソース文字の数を少なくします。文字列内での文字の位置は、重要ではありません。
キー数値マスキング
数値にキーマスキングを設定すると、決定性出力を生成できます。
キー数値マスキングのフィールドを設定すると、そのフィールドに対してシード値を選択できます。マスキングタスクによってソースデータがマスクされる場合、シードを必要とするマスキングアルゴリズムが適用されます。同じソース値が別のフィールドに出現した場合に再現可能な結果が生成されるようにするには、フィールドのシード値を変更します。
キー日付マスキング
キー日付マスキングでは、同一のソース日付に対して再現可能な結果が生成されます。日付マスキングでは常に有効な日付が生成されます。
フィールドのシード値を変更することにより、フィールド間で再現可能な日時値を返すことができます。
キー日付マスキングでは、1753~9999の間の年度間で日付をマスクできます。ソース年がうるう年の場合、マスキングタスクは同じくうるう年の年を返します。ソース月に31日が含まれる場合、マスキングタスクは31日を含む月を返します。ソース月が2月の場合、マスキングタスクは2月を返します。
Salesforceデータに対してキー日付マスキングを実行する場合、マスキングタスクは最高4000までの日付を挿入できます。マスクされた日付値が4000を超えると、マスキングタスクは失敗し、例外がスローされます。