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カスタム置換マスキング

置換マスキングの実行時に、カスタムディクショナリを使用できます。リレーショナルディクショナリまたはフラットファイルディクショナリを作成して、デフォルトのディクショナリ以外のディクショナリの値でデータをマスクします。
フラットファイルまたはリレーショナルディクショナリ接続を作成し、マスキングタスクに追加します。フラットファイルフラットファイルのは、ディクショナリファイルを指すディレクトリとのフラットファイル接続を作成する必要があります。[設定] | [接続]ビューで、リレーショナルディクショナリまたはフラットファイルディクショナリへの接続を追加します。
マスキングタスクを設定すると、フラットファイルまたはリレーショナルディクショナリ接続を使用してカスタム置換マスキングを実行できます。
データは、再現可能な値または再現不可能な値に置き換えることができます。再現可能な値を選択すると、マスキングタスクでは同じソースデータおよびシード値に対する確定的な結果が生成されます。データを確定的な結果に置き換えるシード値を設定する必要があります。データの複数のカラムを同じディクショナリ行のマスキング値に置き換えることができます。
カスタム置換マスキングルールを設定することで、ターゲットカラムを一意のソースカラム値ごとに一意のマスク値に置き換えることができます。一意の置換マスキングを設定するには、ストレージテーブルに対するストレージ接続を作成する必要があります。ストレージテーブルには、一意の置換マスキングに必要なソースからディクショナリへの値のマッピング情報が含まれています。
カスタム置換マスキングルールを設定する場合は、ディクショナリタイプと接続を選択してから、必要なディクショナリファイルまたはテーブルを選択します。そのディクショナリから必要なカラムを選択できます。英語以外の文字をサポートするには、フラットファイル接続から別のコードページを使用できます。
マスキングタスクは、フラットファイル接続のコードページとSecure Agentシステムのコードページに互換性がある場合にのみ機能します。

カスタム置換マスキングのパラメータ

カスタム置換マスキングを実行するには、作成するカスタムディクショナリを選択します。
以下の表は、置換マスキングに設定することができるパラメータです。
パラメータ
説明
フラットファイルディクショナリ
リレーショナルディクショナリ
使用するカスタムディクショナリのタイプを選択します。
ディクショナリ
リストから必要なディクショナリを選択します。
ディクショナリ接続をマスキングタスクに追加しておく必要があります。
リストには、選択した内容に応じて、リレーショナルまたはフラットファイルディクショナリが含まれます。
フラットファイルディクショナリの場合、ランタイム環境のすべてのSecure Agentについて、ディクショナリファイルが次の場所に存在する必要があります。
<Secure Agent installation directory>\apps\Data_Integration_Server\data
ディクショナリカラム
カスタムディクショナリからの出力カラム。フラットファイルディクショナリの場合、フラットファイルにカラムヘッダーが含まれていると、ディクショナリカラムを選択できます。
ソート順
リレーショナルディクショナリに使用できます。エントリのソートの基準となるディクショナリカラム。ディクショナリのエントリの順序が変更された場合でも確定的な結果を生成するには、ソートカラムを指定します。例えば、リレーショナルディクショナリを移動してエントリの順序が変わった場合は、シリアル番号カラムでソートを行って、一貫したデータのマスクを実行します。
注: 選択したカラムには、一意の値が含まれている必要があります。重複する値を含む可能性のあるカラムを使用してデータの並べ替えを行わないでください。
ルックアップ入力ポート
オプション。ディクショナリでルックアップ操作を実行するソース入力カラム。
ルックアップディクショナリポート
ルックアップ入力カラムの値を入力する場合は必須です。入力ポートと比較するディクショナリカラム。ソースは、ルックアップ入力とルックアップディクショナリの値が一致するディクショナリ行の値に置き換えられます。
ルックアップエラー定数
オプション。ディクショナリからのルックアップ条件に一致するものがない場合に設定できる定数値。デフォルトは空の文字列です。
再現可能
タスクを複数回実行する場合、または複数のテーブルに存在するフィールドに対してマスク値を生成する場合は、同じマスク値を返します。
シード値
再現可能な出力を生成する開始番号。1 - 999の数値を入力します。デフォルトのシード値は190です。シード値をパラメータとして入力できます。
ディクショナリの使用の最適化
ディクショナリからのマスクされた値の使用を増やします。[再現可能]オプションを選択した場合に使用できます。一意の置換を有効にした場合、このプロパティは使用できません。
一意
再現可能な置換に使用できます。ターゲットカラムを、一意のソースカラム値ごとに一意のディクショナリ値で置き換えます。ディクショナリファイルよりもソースに一意の値が多い場合、データマスキング操作は失敗します。デフォルトは一意でない置換です。
前処理式
マスキングルールが実行される前に文字を変換するようにルール内で式を設定します。例えば、マスキングを実行する前にすべての文字を大文字または小文字に変換する場合などに使用します。
後処理式
データがターゲットにコピーされる前に、マスクされた出力の文字を変換するようにルールで式を設定します。

カスタム置換ルックアップの例

S_Cityカラムに置換マスキングを適用して、都市名、ID番号、シリアル番号が格納されたディクショナリファイルを選択するとします。ディクショナリカラムとしてCITYを選択します。ルックアップ入力ポートはIdで、ルックアップディクショナリポートはSNOです。IdカラムとSNOカラムの間に一致する値がない場合、タスクはルックアップ値としてエラー定数BANGALOREを使用します。
次の図は、カスタムディクショナリを使用した、マスキングの置換パラメータを示しています。
[マスキングルールの設定]ダイアログボックスに、カスタムディクショナリを使用して設定した、マスキングルールのプロパティが表示されます。

カスタム置換のディクショナリルックアップの使用事例

タスクは、次の場合に、カスタム置換マスキングでディクショナリルックアップを実行します。