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sapnwrfc.iniファイルの設定

Secure AgentがRFCクライアントとしてSAPシステムに接続できるようにするには、Secure Agentマシン上でsapnwrfc.iniファイルを作成して設定します。
SAPテーブルにデータの書き込みを行う場合は、sapnwrfc.iniファイルを使用する必要があります。
SAPは、RFC(Remote Function Call)という通信プロトコルを使用して他のシステムと通信します。SAPは、RFC固有のパラメータと接続情報をsapnwrfc.iniファイルに保存します。
以前のバージョンからアップグレードする場合は、sapnwrfc.iniファイルを作成する必要はありません。Secure Agentは、sapnwrfc.iniファイルをdeploy_to_main\bin\rdtmディレクトリにコピーします。
SAPテーブル間でデータの読み取りまたは書き込みを行うときに、SAP接続でsapnwrfc.iniファイルのパスとファイル名を定義すると、Secure Agentはsapnwrfc.iniファイルを使用します。ただし、接続でsapnwrfc.iniファイルのパスのみを定義した場合、Secure Agentは、指定したパスにsapnwrfc.iniファイルが存在するかどうかを最初に確認します。sapnwrfc.iniファイルが存在する場合、Secure Agentはsapnwrfc.iniファイルを使用します。存在しない場合は、例外が発生します。
sapnwrfc.iniファイルを作成するには、DOSエディタまたはワードパッドを使用してsapnwrfc.iniファイルを設定します。メモ帳を使用すると、sapnwrfc.iniファイルでエラーの原因になる可能性があります。
sapnwrfc.iniファイルを作成したら、このファイルを次のディレクトリにコピーし、Secure Agentを再起動します。
<Informatica Secure Agent installation directory>\apps\Data_Integration_Server\ext\deploy_to_main\bin\rdtm\
存在しない場合は、deploy_to_main\bin\rdtmディレクトリを作成します。

接続での設定済みのsapnwrfc.iniファイルの使用

sapnwrfc.iniファイルを使用して、次のタイプの接続を設定できます。
SAPアプリケーションサーバーへの接続
この接続を作成し、RFCクライアントとSAPシステムの間の通信を有効にします。それぞれの接続エントリは、1つのアプリケーションサーバーと1つのSAPシステムを指定します。
以下の例に、sapnwrfc.iniファイルの特定のSAPアプリケーションサーバーの接続エントリを示します。
DEST=sapr3
ASHOST=sapr3
SYSNR=00
SAP負荷分散のための接続
この接続を作成し、SAPが実行時の負荷が最も低いアプリケーションサーバーへのRFC接続を作成できるようにします。SAP負荷分散を使用する場合は、この接続を使用します。
以下の例に、sapnwrfc.iniファイルのSAP負荷分散の接続エントリを示します。
DEST=sapr3
R3NAME=ABV
MSHOST=infamessageserver.informatica.com
GROUP=INFADEV
SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続
この接続を作成して、受信する送信IDocのソースとなるSAPシステムに接続します。
以下の例に、sapnwrfc.iniファイルのSAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムの接続エントリを示します。
DEST=sapr346CLSQA
PROGRAM_ID=PID_LSRECEIVE
GWHOST=sapr346c
GWSERV=sapgw00
さまざまな接続タイプに対して、sapnwrfc.iniファイルで次のようなパラメータを設定できます。
sapnwrfc.iniのパラメータ
説明
適用できる接続タイプ
DEST
接続用のSAPシステムの論理名。
すべてのDESTエントリは一意にする必要があります。SAPシステムごとにDESTエントリを1つだけ設定する必要があります。
バージョン4.6C以降のSAPの場合は、最大文字数が32文字です。バージョン4.6Cより前のバージョンの場合は、最大文字数は8文字です。
このパラメータは、以下のタイプの接続に使用します。
  • - 特定のSAPアプリケーションサーバーへの接続
  • - 負荷分散を使用する接続
  • - SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続
ASHOST
SAPアプリケーションのホスト名またはIPアドレス。Secure Agentはこのエントリを使用して、アプリケーションサーバーに接続します。
このパラメータを使用して、特定のSAPアプリケーションサーバーへの接続を作成します。
SYSNR
SAPシステム番号。
このパラメータを使用して、特定のSAPアプリケーションサーバーへの接続を作成します。
R3NAME
SAPシステムの名称。
このパラメータを使用して、SAP負荷分散を使用する接続を作成します。
MSHOST
SAPメッセージサーバーのホスト名。
このパラメータを使用して、SAP負荷分散を使用する接続を作成します。
GROUP
SAPアプリケーションサーバーのグループ名。
このパラメータを使用して、SAP負荷分散を使用する接続を作成します。
PROGRAM_ID
プログラムID。プログラムIDは、IDocを送受信するためにSAPシステムで定義した論理システムのプログラムIDと同一であることが必要です。
このパラメータを使用して、SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続を作成します。
GWHOST
SAPゲートウェイのホスト名。
このパラメータを使用して、SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続を作成します。
GWSERV
SAPゲートウェイのサーバー名。
このパラメータを使用して、SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続を作成します。
TRACE
RFC接続関連の問題をデバッグします。
トレースに求める詳細レベルに基づいて、以下のいずれかの値を設定します。
  • - 0. オフ
  • - 1. Brief
  • - 2. Verbose
  • - 3. フル
このパラメータは、以下のタイプの接続に使用します。
  • - 特定のSAPアプリケーションサーバーへの接続
  • - 負荷分散を使用する接続
  • - SAPゲートウェイで登録されているRFCサーバープログラムへの接続
次のスニペットは、sapnwrfc.iniファイルの例を示しています。
/*===================================================================*/
/* Connection to an RFC server program registered at an SAP gateway */
/*===================================================================*/
DEST=<destination in RfcRegisterServer>
PROGRAM_ID=<program-ID, optional; default: destination>
GWHOST=<host name of the SAP gateway>
GWSERV=<service name of the SAP gateway>
*===================================================================*/
/* Connection to a specific SAP application server */
/*===================================================================*/
DEST=<destination in RfcOpenConnection>
ASHOST=<Host name of the application server.>
SYSNR=<The back-end system number.>
/*===================================================================*/
/* Connection to use SAP load balancing */
/* The application server will be determined at run time. */
/*===================================================================*/
DEST=<destination in RfcOpenConnection>
R3NAME=<name of SAP system, optional; default: destination>
MSHOST=<host name of the message server>
GROUP=<group name of the application servers, optional; default: PUBLIC>