REST APIリファレンス > RunAJobユーティリティ > RunAJobユーティリティのセットアップ
  

RunAJobユーティリティのセットアップ

RunAJobユーティリティを設定するには、ユーティリティに含まれているテンプレートファイルのコピーを作成し、新しいファイルを設定します。
次の表に、RunAJobユーティリティのテンプレートファイルとその説明を示します。
ファイル名
説明
Restenv_default.properties
ログイン資格証明とジョブポーリング動作を指定します。
Set_cli_vars_default.bat
Windowsマシンに暗号化キーを格納するキーストアパスワードを指定します。
Set_cli_vars_default.sh
Linuxマシンに暗号化キーを格納するキーストアのパスワードを指定します。
Log4j2_default.properties
ログファイルに返す詳細のレベルを指定します。
テンプレートファイルは次の場所にあります。
<Secure Agent installation directory>\apps\runAJobCli
RunAJobプロパティをカスタマイズするには、テンプレートファイルをコピーし、ファイル名から_defaultを削除して、プロパティを設定します。または、コピーした既存のファイルがすでに存在する場合は、それらのファイルを更新することもできます。ユーティリティに含まれているテンプレートファイルを参考にしてください。

ログインプロパティ

restenv.propertiesファイルでInformatica Intelligent Cloud Servicesログイン資格情報を指定するか、ログインパラメータをタスクコマンドの引数として含めます。
ネイティブのInformatica Intelligent Cloud Servicesユーザーアカウントのログイン資格情報を使用します。RunAJobユーティリティにSAMLユーザーアカウントを使用することはできません。
restenv.propertiesファイルまたはタスクコマンドに次のパラメータを含めます。
パラメータ
説明
baseUrl
ベースURL。
デフォルトはhttps://dm-us.informaticacloud.com/maです。
username
Informatica Intelligent Cloud Servicesのユーザー名。
password
Informatica Intelligent Cloud Servicesパスワードまたは暗号化されたパスワード文字列。
パスワードの暗号化の詳細については、暗号化されたパスワードの使用を参照してください。
use.encryption
暗号化されたパスワードの使用を有効にします。暗号化されたパスワードを使用するには、値をtrueに設定します。
CONNECT_TIMEOUT_SECONDS
環境に固有のネットワークの問題や遅延に対応するための接続タイムアウト期間を指定します。デフォルトは30秒です。
詳細については、RunAJobユーティリティの引数を参照してください。

暗号化されたパスワードの使用

restenv.propertiesファイルまたはタスクコマンドで指定する前に、ログインパスワードを暗号化できます。
    1テンプレートファイルを使用して、暗号化キーを格納するキーストアのパスワードを設定します。
    1. aLinuxマシンを使用している場合は、テンプレート ファイルset_cli_vars_default.shをコピーし、名前をset_cli_vars.shに変更します。Windowsマシンを使用している場合は、テンプレートファイルset_cli_vars_default.batをコピーし、名前をset_cli_vars.batに変更します。
    2. bファイルを編集して、次の形式でキーストアのパスワードを指定します: set RUNAJOB_KEYSTORE_PASSWORD=<パスワード>
    2ログインパスワードを暗号化するには、次のいずれかのコマンドを実行します。
    3restenv.propertiesファイルで、パスワードを、暗号化された文字列に設定します。
    4use.encryptionプロパティをtrueに設定します。
次の例は、暗号化されたパスワードとuse.encryptionプロパティがtrueに設定されたrestenv.propertiesファイルを示しています。
username=saki
password=:1xCGDTC0oD9B2Rmd8Sr4IZWaWWkcEmiK5fy+GkycA==
ACTIVITYMONITORWAIT=2000
TOTALWAIT=60000
PROXYHOST=
PROXYPORT=
RETRYCOUNT=30
use.encryption=true

ジョブステータス

RunAJobユーティリティがステータスをポーリングする頻度をrestenv.propertiesファイルで指定します。
以下のパラメータを使用できます。
パラメータ
説明
ACTIVITYMONITORWAIT
内部例外(ログインの失敗やネットワークの問題など)が発生した場合の再試行の間隔。
デフォルトは5000ミリ秒です。
TOTALWAIT
ジョブの完了を待機する最大時間。この時間を超えると、再びアクティビティモニタとアクティビティログでステータスのポーリングが行われます。
デフォルトは5000ミリ秒です。
RETRYCOUNT
ステータスをポーリングする回数。デフォルトは6です。このパラメータは、アクティビティモニタとアクティビティログでジョブステータスや内部例外(ネットワークの失敗など)をポーリングするために使用されます。
ログインが失敗した場合は、最大5回再試行されます。
注: Informatica Intelligent Cloud Servicesは各API呼び出しの間に10秒追加してサーバーの問題を防ぎます。
ジョブステータスをポーリングするようにrestenv.propertiesファイルを設定する場合は、TOTALWAITおよびRETRYCOUNTに設定する値を検討し、ジョブの実行にかかる予想時間を考慮に入れてください。
例えば、ジョブの実行に約25分かかると予想される場合は、次のパラメータを設定します。
TOTALWAIT=60000
RETRYCOUNT=30
これにより、ジョブステータスが60秒おきに最大30回、それぞれの再試行の間は10秒でポーリングされます(合計35分)。ジョブの実行が35分を超えると、コマンドは戻りコード6で終了します。これは、ジョブが実行中であることを意味します。ジョブは引き続きInformatica Intelligent Cloud Servicesで実行されます。
内部例外用にrestenv.propertiesファイルを設定する場合は、ACTIVITYMONITORおよびRETRYCOUNTに設定する値を検討してください。
例えば、次のようなパラメータを設定することができます。
ACTIVITYMONITORWAIT=5000
RETRYCOUNT=30
これらの設定を使用すると、ネットワークに障害が発生した場合、ユーティリティは5秒ごとに最大5回ログインを再試行し、再試行の間隔はさらに10秒となります。

ログファイルの詳細

ログファイルに含めるジョブの詳細のレベルをlog4j2.propertiesファイルで設定できます。
デフォルトでは、詳細レベルはINFOに設定されています。このレベルでは、ログファイルには、ユーザーID、ジョブID、タスクが開始された時刻などの基本情報が含まれます。デバッグ目的でログファイルにジョブの詳細を含める場合は、詳細レベルをDEBUGに変更します。または、細かい詳細を含める場合は、レベルをTRACEに変更します。
詳細レベルを設定するには、log4j2.propertiesファイルで次のパラメータの値を変更します。
rootLogger.level=INFO